マンスリーマンションを途中解約する場合の注意点

ビジネスでの出張やリフォームしているあいだの仮住まいなど、さまざまなシーンで重宝されるマンスリーマンション。家具家電付きの物件が多く、敷金や礼金も不要など多くの魅力があります。そんなマンスリーマンションですが、途中解約はできるのでしょうか。解約時にトラブルが起きないよう、注意点を押さえておきましょう。

マンスリーマンションを途中解約する際の注意点

マンスリーマンションでは基本的に家賃を前払いします。そのため、途中解約したときに前払いした家賃が返金されるかどうかは気になるところです。また、一般的な賃貸物件では契約満了前に解約すると違約金や解約金が発生するケースがありますが、その点はどうなのでしょうか。具体的にみていきます。

 

家賃の返金について

家賃が戻ってくるかどうかは、ご自身が利用した運営会社によって異なります。マンスリーマンションでも、ある程度長い期間の家賃をまとめて支払わなければならないケースと、月単位など短い期間で家賃を前払いする場合があります。前者だと、利用していない期間が多ければ返金されることがありますが、後者の場合は戻ってこないケースが多い傾向にあります。

ただ、基本的には返金されないケースが多いと覚えておきましょう。たとえば、月初めに1ヶ月の契約で6万円の家賃を前払いして入居したとして、月半ばの15日ごろに退去しても、家賃の半分にあたる3万円が戻ってくるわけではないのです。

また、返金される場合でも、払ったお金のうちどの部分が返金の対象となるのかも運営会社次第です。たとえば、未利用の期間分にあたる部屋の利用料は返金し、契約時の手数料については返金しないとするケースがあります。手数料の返金は無理でも、部屋の利用料が戻ってくれば助かるという方は多いかもしれません。

このように、運営会社によって返金されるかどうかは異なります。最初に説明を受けるはずですが、ご自身でもきちんと確認しておきましょう。

 

違約金について

一般的な賃貸物件の場合だと、契約満了前に解約を申し出ると違約金が発生するケースが多くあります。マンスリーマンションでも、運営会社によって違約金が発生することがあるため注意が必要です。また、違約金という名目ではないものの何らかの費用負担があったり、かなりの短期利用であっても原状回復費用(居住者がつけた傷や設備の破損などに対する修繕費用)やクリーニング代は求められたりするケースが多くなります。

一方で、違約金が一切発生しないというケースもあります。丁寧に事情を説明すれば理解し、柔軟に応じてくれる会社もあるかもしれません。ただし解約の申し出に期限が設定されている場合があるので、その点も注意を要します。

違約金などの費用負担が発生するかどうか、またその金額がいくらになるかは、運営会社の方針やプランによって変わります。入居する前には契約書にしっかりと目を通し、細部まで確認しなくてはなりません。

 

マンスリーマンションの途中解約によるトラブルを防ぐ方法

解約をめぐるトラブルは少なくありませんが、ちょっとした工夫で回避は可能です。契約する期間を短くしておく、良心的な運営会社を選ぶなど、意識的にできる方法はあります。気持ちよく退去できるよう、トラブルを未然に防ぐ方法を知っておきましょう。

 

契約期間を予め短く設定する

たとえば、3ヶ月のプランなのに1ヶ月で解約を申し出て、残り期間分を返金してくれないとなると大きく損をしてしまいます。こうした事態を防ぐためには、予め契約期間を短くしておくのがおすすめです。

たとえば2週間くらい経って必要そうなら延長(再契約)を申し出るという方法です。急な退去が決まったときも、最低限の期間に設定しておけば、損失をある程度抑えられます。

もっとも、この方法は延長する場合に次の入居者がいないことが前提なので、担当者にこまめに確認したほうがよいでしょう。延長の申し込みはどのようなシステムになっているのかも事前に聞いておきましょう。

また、長期のプラン利用を検討する場合には、最初から途中解約する可能性がないかよく考えることが大切です。不安な要素が多いのなら、できるだけ短い期間で考えておくほうがよいでしょう。

 

良心的なマンション運営会社を選ぶ

途中解約でトラブルになるかどうかは、利用する運営会社によって左右されることが少なくありません。運営会社次第という面があるため、少しでも良心的でトラブルになりにくそうな会社を選ぶのが鉄則です。

公式ホームページを隅々までチェックするのはもちろん、ネット上の口コミや評判も確認しましょう。物件や運営会社に関する口コミは、インターネット上にたくさんあります。すべてを鵜呑みにしてはいけませんが、会社選びの参考にはなります。物件の評判を比較しているサイトなどもあるので、そうしたサイトを利用するのもよいかもしれません。

途中解約に関しては返金や違約金など、いくつかの注意点があります。家賃の安さや物件の設備だけでなく、途中解約時の対応も確認して選ぶことをおすすめします。

 

まとめ

マンスリーマンションを途中解約した際に返金してくれるかどうか、違約金やそのほかの費用負担が発生するかどうかは、運営会社によって取り扱いが異なります。余計なトラブルに巻き込まれないためには、信頼できる運営会社を選ぶこと、途中解約のルールがどうなっているのかを事前に確認しておくことが大切です。今後の見通しが立たない場合には、ある程度短い期間のプランを選び、様子をみながら更新するといった方法も検討しましょう。